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とんとんとんと軽快に階段を上がってくる足音が聞こえる。舞花だ。舞花は毎朝学校に行く前に僕の部屋にくる。
「おっはよー、お兄ちゃん!今日の調子はどうかな?」
ドアを開けると同時に、僕がいるかも確認せずに明るい声でか挨拶してくる。
「おはよう。舞花は今日は一段と元気だね、何か良いことあったの?」
僕はいつものように自分への質問を流す。
「うんっ!今日の放課後クラスの友達の早夜ちゃんと遊ぶ約束してるの」
早夜ちゃん?聞いたことがない名前だ。
「良かったね舞花、新しい友達が出来たんだね。」
「うんっ。じゃあ舞花学校行ってくるね。」
「いってらっしゃい、気をつけてね。」
「行ってきまーす。」
「よう、朝ご飯持ってきたぞ」
舞花と入れ違いに兄さんが入ってきた。
「兄さんありがとう、」
兄さんは帝都大学の理科?類の2階生、所謂宇宙人だ。毎朝僕に朝ご飯を持ってきてくれるありがたーい人だ。
「部屋、模様替えしたんだな。」
「うん、昨日の昼間やることなくて暇だったから。」
兄さんが部屋をぐるりと見回す。こうじろじろ見られるとちょっと恥ずかしいな。自然と俯きかけになる。
「ふーん。いいんじゃないか。将来こういう家のデザインなんかもいいんじゃないか?」
「えっ、うーん。」
兄さんはいつも僕の将来を心配して仕事に結びつけるんだよなー。まぁ言わないけど…
「まだ早かっな。悪かった。じゃあ俺学校行ってくるから。」
「行ってらっしゃい。」
兄さんが部屋のドアに手をかけようとしたときに僕が念のためホローしておこう。僕たちの兄弟仲なら相手がなにを考えてるか分かるんだよね。
「兄さん、ありがとう。」
「ああ、」
パタンと静かにドアが閉まると、舞花が帰ってくるまで開かないんだろうなーとか考えてると、急に眠気がおそってきた。寝よう。ご飯は後でいいでしょ。


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